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第61回 関東甲信越肢体不自由児者父母の会連合会茨城大会 報告

開催日時  

2024年6月29日(土)

13:00~17:10


会  場

ホテルレイクビュー水戸


大会テーマ

「住み慣れた地域で共生社会の実現」

 ~重度の障害があっても

地域で安心して

一生暮らせる社会へ~


基調講演  


演 題

共生社会に向けた地域での相談支援体制


講 師

小澤温(おざわあつし)氏

(筑波大学教授)

 


1.入所施設から地域生活支援

入所施設から地域移行を推進する担当者=入所施設の中の担当者と地域移行支援の担当者がつながり、橋渡しをする必要がある。

地域移行を推進するための取り組みが義務化されたことにより、強制力が生まれた。

本人に意向を確認し、実現しなければいけない。


2.課題(意志決定支援、虐待、拘束)

どうすれば良い意思決定ができるか。選択肢を理解することが必要。

施設・事業所の虐待防止措置未実施、身体拘束の報酬のあり方が、「減算」ということに疑問を持ちます。先生もおっしゃっていましたが、減算されれば防止措置をしなくても良いということでしょうか。

 

3.子ども支援子ども発達支援センターに関わる人材の育成と配置ができるかどうかが重要。療育の専門性に取り組む。家庭支援の評価を充実させていることが新しい。


4.相談支援と重層的支援体制について

相談支援事業所は処遇改善加算の対象外のため、基本報酬等の算定要件の見直しと単位の引き上げがされた。

相談を必要とする人は待っていても来ない。相談に繋がらない人たちをどうするか。居場所づくりの中に相談の種がある。





パネルディスカッション


テーマ

親なきあとの本人はどう暮らすのか?


パネラー

清水明彦(しみずあきひこ)氏

(西宮市社協副理事長)

齊藤慎吾(さいとうしんご)氏(当事者)

尾坐原由香(おざはらゆか)氏(保護者)

    



西宮市の理想的な支援の在り方を聞きました。サービス等利用計画とは言わず、「本人中心支援計画」というそうです。1人ひとりの「活動」とは、「本人の計画」(個人総合計画)の実行であることはもとより、その「活動」の中から生み出されてくる1人ひとりを主人公にした物語の中で次の希望が見出されていく、ということから「本人の計画」づくりである。家族、事業者、関係者みんなで集まって本人中心支援計画会議を開く。事業者を本人仕様に変える。市の社会福祉協議会が運営していて、母体は40年以上前からあり、阪神淡路大震災の時に集まったボランティアの方達が残り、介助者や事業者になっていったそうです。何が出来ないからこのサービスを受ける、というのではなく、本人が望んでいるからこういうサービスをする。ベクトルの向きが違いました。清水さんは、かかわりの中で意思が見えてくる。とおっしゃいました。確かにその通りだと思います。保護者である尾坐原さんは、私たちが支援者を作っていく気持ちがないと、娘たちが生きていくための支援は受けられない、と最後に言っていました。40年という歴史があり、人材という財産があってこそ西宮市では出来ることであって、他の地域で真似をして出来ることではないと思いますが、私たちの周りでもチャレンジしてみてほしいです。 (坂) 





 

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